2009年12月18日金曜日

人類の永遠の課題

先日、上野・国立西洋美術館で開催されていた
古代ローマ帝国の遺産
~栄光の都ローマと悲劇の街ポンペイ~ 
をみてきました。


古代ローマ人は飾り気のない家屋に住み、
簡素な食事で満足し、熱心に仕事し、
国家に奉仕し軍事教練に明け暮れていました。

しかし、生活に余裕が出てくるようになると

「人は何のために生きるのだろう」

働き詰めでそれが幸せなのだろうか
それ以外の時間も必要なのではないだろうか

共和制末期富裕なローマ人たちは人生について
われわれと同じような疑問を感じるようになった
らしいのです。

色鮮やかな壁画、花の咲く庭園、豪華な家具は
当時の人々が営む豊かな生活を語っています。

















しかし、やがて彼らは単調な生活に満足できず
刺激を求めるようになります。
そのような状況で、当時の人の最大の楽しみが
闘技場で戦いを観賞することだったようです。

どうやら、彼ら富裕層のように贅沢な暮らしを
していたからといって、心が満たされていた
わけではないようです。

一方で、庶民でもお腹が空いていれば、簡素な
食事にも幸せを感じることができますし、疲れて
いるときはベッドで横になる瞬間がとても有難く
感じます。

我々現代人の大半は、仕事に追われ、こんなことを
考える暇さえありませんが、人類の歴史を見る限り
「人生」や「幸福」についての明確な答えは未だ
見つかっていないようです。

医療の発達による長寿化と高齢化により、日本は
定年を迎え自由な時間をもつ人々が増えてきます。
多くの人が命題の答えを探し旅立つことになります。

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